Anybus CompactCom が組込み産業用通信に最適な選択である理由

2024年10月15日
Anybus
主要な産業用プロトコルへの接続を提供する柔軟性は、インテリジェントデバイスのますます重要な機能になりつつあります。ただし、必要なハードウェアとソフトウェアの開発は、複雑で時間のかかるプロセスです。幸いなことに、より簡単な代替手段があります。本稿では、HMS Networks の Anybus CompactCom を産業用デバイスに組み込むことで、接続性が大幅に簡素化される仕組みについて解説します。

産業用プロトコルに「単一の支配的規格」はない

時間の経過とともに、地域や業界によって人気のあるプロトコルは異なってきました。たとえば、ヨーロッパでは PROFINET が一般的で、北米では EtherNet/IP が大きなシェアを持ち、アジア、特に日本では EtherCAT や CC-Link が広く採用されています。グローバル市場でデバイスを成功させるためには、複数の産業用プロトコルに接続できる必要があります。

HMS Networks は毎年、産業用ネットワーク市場について包括的な分析を行い、工場オートメーションにおける「新規に接続されるノード数」の分布を、種別およびプロトコル別に推定しています。

 

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マルチプロトコル開発の課題

しかし、複数のプロトコルをサポートするには、ハードウェアとソフトウェアのアーキテクチャの両方について深い理解が必要です。見た目は共通しているように見えても、プロトコルごとに本質的に複雑で多様です。

Anybus CompactCom は、包括的な通信ソリューションを提供することで、これらの課題に対応します。多くの代替手段とは異なり、ハードウェアとソフトウェアの両方を 1 つのモジュールに統合しています。

主な特長とメリット

1. 完全な通信モジュール:Anybus CompactCom は、主要な産業用プロトコルおよびクラウドプロトコルをすべてサポートします。単一の開発サイクルで、選択した複数のプロトコルへ製品を容易に接続できます。

2. ライフサイクル保守:HMS は、ネットワーク仕様の定期的な更新を含め、製品ライフサイクルを通じてハードウェアとソフトウェアの両方を保守します。

3. 3 つのフォームファクタで提供

  • Module(モジュール):内蔵コネクタを備え、柔軟性と使いやすさを実現。アフターマーケット用途に最適。
  • Pluggable Brick(プラガブル・ブリック):カスタムコネクタに対応し、防水など特定の環境保護が必要な用途に適しています。
  • Soldered-on Brick(はんだ実装ブリック):Pluggable Brick と同様にカスタムコネクタや環境保護に対応しつつ、恒久的なはんだ接続による自動製造を想定した設計です。

4. 事前認証(Pre-certified)で統合が容易:フル認証への移行を簡素化し、業界標準への準拠を確実にします。

5.柔軟なハードウェアインターフェース:パラレル、SPI、シリアル通信をサポートし、さまざまなホスト・マイコンへの柔軟な統合を可能にします。

6.強力なソフトウェアインターフェース:無償で OS 非依存の C 言語ドライバを提供。アプリケーションソフトウェアと一緒にコンパイルできます。

仕組み:ホスト/マスター アーキテクチャ

Anybus CompactCom の設計原則は、その設計上の優位性を理解する鍵です。Anybus CompactCom は、オートメーション機器内で通信ノード・ユニットとして動作し、ホスト機器を PLC コントローラへ接続して、プロセス変数や情報を交換します。このアーキテクチャの重要性は、プロトコル管理の詳細を中核アプリケーションロジックから切り離し、異なるプロトコル間でもシームレスな統合を実現できる点にあります。

図 1 Anybus CompactCom によるホストとマスターの接続

オートメーション機器メーカーにとって、この構成は、マイクロコントローラ上のアプリケーションと制御機器間の通信を簡素化し、開発者が各通信プロトコルの複雑さではなくアプリケーションそのものに集中できるようにします。

ハードウェアの統合

Anybus CompactCom の中核にあるのが NP40 です。NP40 は、プログラマブルなハードウェアとソフトウェアを組み合わせた専用設計チップです。

- マイクロコントローラと FPGA:FPGA はプロトコル固有のロジック(例:PROFINET のリアルタイム・スイッチ、EtherCAT の標準インターフェースなど)を処理し、マイクロコントローラはリアルタイム OS を実行してプロトコルスタックを管理します。

- 標準 API:提供される API は、NP40 とホスト・マイコンの間に一貫したソフトウェアインターフェースを提供し、内部のプロトコル差異があってもシームレスなソフトウェア接続を可能にします。

図 2 Anybus CompactCom は、プログラム可能なハードウェアとソフトウェアを提供します。

ハードウェアおよびアプリケーションのインターフェース

Anybus CompactCom は、要件に合わせて調整可能なハードウェア/アプリケーション・インターフェースを提供します。主な要素と留意点は以下のとおりです。

1. データモード:

  • パラレル:8 ビットまたは 16 ビットの並列で高速データ交換。

  • SPI(Serial Peripheral Interface):最大 20 MHz の高速データ交換が可能で、複雑な設計を簡素化。

  • シリアル:低速データレート。レガシーシステム向けにサポート。

 

2.フロー制御とリセット:

 

  • リセット線:マイコンの出力ポートに接続し、ソフトウェアから NP40 をリセット可能。

  • 割り込み線:特定イベントに応じてプログラムフローを切り替え。

 

3. ハードウェアの検出と識別:

  • アプリケーション側で Anybus CompactCom モジュールが装着されているか、どのモデルかを判定し、起動手順を分岐可能。

4.電源:

  • 動作には 3.3V 電源が必要

 

3 Anybus CompactCom のハードウェアとアプリケーションのインターフェース

ソフトウェアの統合

Anybus CompactCom の API はソフトウェアインターフェースにより駆動され、ニーズに応じて選択・調整できる複数のオプションを提供します。主な要素と留意点は以下のとおりです。

- 変数管理:

- Application Data Instances(ADIs):ソフトウェア内でネットワーク変数(ADI)を定義し、名称、データ型、要素数、値域などを指定します。ポインタを利用して Anybus CompactCom とアプリケーション間でシームレスにデータ管理できます。静的/動的いずれの実装にも対応します。

- 非周期(Acyclic)およびリアルタイムデータ処理:提供されるソフトウェア層を通じて、非周期要求(時間クリティカルでない要求)とリアルタイム・データ交換を効率的に処理します。

- ネットワーク管理:

- Network objects:ベンダー ID など、プロトコルごとの管理タスクを設定し、異なるプロトコル間でも円滑な動作を確保します。

- 関数呼び出し:

- Keep aliveinterrupt:インターフェースソフトウェアの動作を補助する基本呼び出し。

- 追加機能:

- Ethernet goodies:Web サーバ、メール送信、FTP 交換、JSON などを扱うための呼び出しやオブジェクトなど、さらに多くの機能を提供します。

IIoT通信

HMSは、OPC UAまたはMQTTデータ交換方式を使用してIIoTアプリケーションとの安全な通信を提供するAnybus CompactCom IIoT Secureも提供しています 。通信の安全性を確保するため、Anybus CompactCom IIoT Secureには以下の機能が含まれています。

1. 証明書管理: すべての通信が認証され、安全であることを保証します。

2. 暗号化:送信中のデータを保護して、不正アクセスを防ぎます。

3.安全なデバイス:デバイス自体が改ざんやサイバー脅威から保護されていることを保証します。

4.セキュアブート:デバイスが本物のソフトウェアのみを実行するようにし、悪意のあるコードから保護します。

ソフトウェアを統合する際に、どの変数をローカルコントローラと交換し、どの変数をデジタルアプリケーションに送信するかを指定できます。Anybus CompactC omは、一度設定すれば、 シームレスで安全なデータ交換を実現します。

結論

Anybus CompactComは、組み込み産業用通信向けの包括的なソリューションとして際立っており、比類のない柔軟性と統合の容易さを提供します。堅牢なハードウェアと高度なソフトウェアサポートを組み合わせることで、マルチプロトコル開発に伴う複雑さと隠れたコストを排除し、グローバル市場での競争力の維持を目指すメーカーにとって理想的な選択肢となります。

Anybus CompactComの詳細については、 ソリューションページを参照してください。 

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