本事例は実際のケーススタディですが、お客様のご意向によりブランド名の掲載は控えさせていただいております。
風力タービンは、高度な制御システムを備えた小規模な自動化プラントのような存在です。主制御システムは、風力を効率的に電力へ変換するために、ヨーシステムやピッチシステムなどタービン内部の各種システムと連携して動作します。タービンの重要な構成要素の一つである電流変換システムは、電力を安定して供給するために確実な動作が求められます。Anybusの組み込みおよびゲートウェイソリューションにより、風力発電コンバータを主制御システムへシームレスに接続することが可能です。
当社の風力タービンは、最寄りの都市から離れた高地などの過酷な環境に設置されています。そのため、システムが常に安定かつ確実に稼働することが不可欠です。万が一障害や停止が発生すれば、大きな損失につながります。過酷な環境下でも使用可能なAnybus製品の高い性能と安定性、そしてHMSチームの優れたサポートにより、安心して運用できています。」
風力タービンは、風の力でブレードを回転させ、風エネルギーを機械エネルギーへ変換します。その後、この機械エネルギーはナセル内の発電機*によって電力へと変換されます。発電された電圧はコンバータを経てAC690Vとなり、タワー付近の変圧器によって35kVへ昇圧されます。複数の風力タービンからの電力は集合線に集約され、架空送電線を通じて変電所へ送られます。変電所では電圧が110kV以上に昇圧され、電力網へ供給されます。

風力発電コンバータは主に発電機と組み合わせて使用されます。その役割は、発電機の固定子(非可動部)から出力される電圧の振幅・周波数・位相を電力網と一致させることです。これにより、可変速・一定周波数(VSCF)を実現し、発電効率と電力品質の向上を図ります。そのため、コンバータ内のコントローラはメインコントローラと連携し、データを迅速かつ安全に送受信して、適切な制御指令をタイムリーに実行する必要があります。
複数のソリューションを比較・検証した結果、お客様はHMSのAnybus Wireless製品を採用しました。各RGVにはオンボードPLCとともにAnybus Wireless Boltが搭載され、イーサネット経由でPLCに接続されます。また、Wi-Fiを通じてアクセスポイントと通信し、アクセスポイントはメイン制御PLCと連携することで、システム全体の制御を実現しています。

同社はAnybusソリューションにより、メイン制御PLCとのシームレスな通信を実現しています。
「当社のコンバータの多くはCANまたはCANopenインターフェースを使用しています。メインコントローラも同様であれば問題ありませんが、多くの場合、Siemens製コントローラが採用されており、PROFIBUS DPまたはPROFINETによる通信が必要となるため課題が生じます」とお客様は説明します。
「異なるプロトコルを個別に開発するには多大な時間とコストがかかります。また、開発リスクやテスト、認証といった課題にも対応しなければなりません。さらに、現行システムの安定稼働を維持するためにも、既存のハードウェアやソフトウェアに変更を加えたくありません。」
検討の結果、コンバータメーカーはHMS NetworksのAnybusを採用しました。Anybus製品は、組み込み型とスタンドアロン型ゲートウェイの両方を提供しており、メイン制御PLCとのシームレスな通信を実現する柔軟な選択肢を提供します。
「当社の風力タービンは過酷な環境に設置されているため、高い信頼性が不可欠です。Anybus製品の性能と安定性、そしてHMSチームのサポートにより、安心して運用できています。」

Anybus EmbeddedとAnybus Gatewayの組み合わせにより、風力発電コンバータの通信課題を解決。
本システムでは、数千台規模のAnybus組み込みモジュールおよびAnybus Communicatorゲートウェイが使用されています。また、ドライブの主要な通信手段として、組み込み型Anybusチップ(C40)も採用されています。これらの製品はすでに市場投入されており、急速に普及が進んでいます。
解決策:ネットワーク接続
産業分野:風力発電
製品: Anybus CompactCom および Communicator