Österbergs Förpackningsmaskiner AB 社はスウェーデンの機械メーカーで、オーナー企業である Stora Enso 社や Peterson Packaging 社向けに包装機械を設計しています。同社の機械は食材の包装や、それらを何百万人ものスカンジナビア人向けに毎日輸送する準備のために使用されています。
同社の機械では通常、実際の食品の包装ではなく輸送に必要とされる梱包を行います。この機械は包装用の段ボールを折り曲げて接着し、牛乳の紙パックや箱、容器など、輸送の前に梱包を必要とするものなら何でも中に入れ込みます。
あらゆる先進的な機械と同様に、この機械は内側だけでなく内部システムや外部システムとのさまざまな通信が必要です。このような背景から、同社は HMS のいくつかの通信ソリューションを見つけていました。
機械内部の通信を可能に
とても有用な通信ソリューションのひとつとして挙げられるのが Anybus Communicator で、どのような PLC システムにも接続しているシリアルまたは CAN によるデバイス間の通信を可能にします。また、機械のさまざまな部品間の通信も実現します。
同社の Joakin Chyssler 氏は次のように述べています。「Anybus Communicator のおかげで、順調に動作する設備、つまり定評があって私たちもよく理解している設備を保持できるようになっています。
開発段階では制御システムを数回変更することがありますが、実証済みでテストも完了している機械部品(たとえば、コンベヤーベルトやセンサー、HMI など)はそのままです。このことは、当社やお客様には不可欠であるスペアパーツ管理にとても重要なことです。」
すべてのプロトコル変換は Anybus Communicator 内側から行われるため、接続するデバイスのハードウェアやソフトウェアを変更する必要はありません。

機械内のシリアルデバイスと制御システム(この現場では Ethernet/IP ベース)間の通信を可能にする、動作中の Anybus Communicator。
プロトコルを考慮することなく最適なデバイスを選択
Joakim Chyssler 氏は次のように述べています。「機械に組み込むデバイスを自由に選択できるのは、Anybus Communicator のおかげです。選択するデバイスがどの通信規格を使用しているかを確認する必要はありません。とにかく Communicator が PLC との通信を可能にしてくれます。さらに、Anybus Communicator は市場にあるほとんどのネットワーク規格に対応していることから、特定の包装機械に適したさまざまな PLC を選択することができます。
Ewon Cosy によるリモートアクセス
HMS の通信ソリューションである Ewon Cosy を使用して、機械にリモートで接続することも可能になりました。Cosy を包装機械に接続することによって、サービススタッフは Talk2M というクラウドベースのサービスからログインすることができます。このおかげで、リモート接続を確立するとまるで現場で接続しているかのように PLC プログラミングやメンテナンス、デバッグを実行することができます。
Joakim Chyssler 氏は次のようにも述べています。「リモートアクセスは、現場サービスの技術担当が自社にいない当社にとって、なくてはならない機能です。Ewon Cosy を使用すると、オフィスからログオンして包装機械のメンテナンスやサポートを行うことができるので、出張にかかる時間とコストの削減が可能です。」
ワイヤレスは評価中
同社が現在評価を進めている HMS の別の新しいテクノロジーが産業用ワイヤレスです。Anybus Wireless Bolt を機械に取り付けることで、Bluetooth または WLAN でその機械にアクセスすることができます。例えば、HMI のようにタブレットやスマートフォンを使用して機械の操作をすることができます。
「これはマシンビルダーである当社にとって本当に有用な興味深いテクノロジーであり、現在は今後発売される機械向けのテクノロジーとして確認を進めています。」